ノーベル平和賞受賞者シリン・エバディーさんの講演



昨晩、Upennで2003年ノーベル平和賞受賞者(イラン初のノーベル賞)シリン・エバディーさんの講演があり、聴講

エバディーさんはイスラム体制の下で人権擁護活動と民主化に取り組んでいるイラン人弁護士で、特に女性や子供の地位向上に尽力されていますが、何度か投獄された経験も持ち、彼女の闘う姿勢が評価

壇上に上がったエバディーさんは、とても小柄で一見普通のご婦人ですが、語り口はやはり弁護士、私はもちろんペルシャ語は分かりませんが人を守るために闘う彼女の情熱がひしひしと伝わってくる素晴らしい講演でした。
イランの女性に地位について、色々な例をあげて説明がありました。現在、イランでは大学の学生の65%を女性が占め、女性の高学歴化が進んでいるそうです。しかしながら女性の価値は男性の半分程度で、例えば、妻から離婚を申し立てることはできないが、夫はいつでも無条件で離婚ができるとか、財産相続、事故賠償も女性は男性の半分なのだそうです。女性差別はイスラム教の教えではなく地域慣習であるおっしゃっていました。
また民主化に関して、聴講者からの核保有の問題についての質問には「核使用については反対だが、核を保有すること自体よりも非民主的な政府が恐ろしく、非民主的な政府が核を保有してむやみに使用されることが最も恐ろしい。だから民主化のために活動しているし多くの人に支援をして欲しい。」と答えていました。
ヒゲ面の学生さんが自分は一学生で何者でもないけれど、投獄、迫害(当然、脅迫や嫌がらせなど沢山あったでしょうね)されながらも活動を続けるエバディーさんのバイタリティーの源は何かと質問したのに答えて、自分の信念でこれをやりたい、やらなくてはならないと思うと自ずと力が出てくるとおっしゃっていました。
講演を聴講して、本当に素晴らしい勇気と使命感のある方だなと感銘を受け、勇気百倍



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CATEGORY:フィラデルフィア事情
2006.01.28
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